コラム

2016/09/01私、スポーツ施設の役割、そして4年後

ソリューション本部  副主任研究員株木 康吉

8月5日から21日にかけオリンピックが開催され、9月7日から18日はパラリンピックが開催されようとしており、この約2カ月は世界中がこの話題で持ちきりである。
今回の開催都市は4年前の夏季イギリス、ロンドンから聖火を引き継いだブラジル、リオデジャネイロ。地球の反対側でまさに熱戦が繰り広げられている。日本は史上最多の41個のメダルを獲得した(金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個)。
週末に体を動かす程度の私も、極限の中で競技に臨むオリンピック選手の姿勢や真剣なまなざし、笑顔、そして涙からこれまでの努力の積み重ねが伝わってくるようで、テレビの前で心を揺さぶられた。日の丸を胸に登場する選手たちの凛々しい姿にも胸を打たれた。
その舞台となっているのが、競技場などのスポーツ施設である。

私は学生時代バスケットボール部に所属しており、一度だけ代々木第二体育館でプレーしたことがある。バスケットボールをする者にとっては、野球でいう甲子園、サッカーでいう国立競技場にあたる場所で、憧れの選手たちが凌ぎを削っている場に立てたことは貴重な財産となっている。
今は、公園、小中学校の体育館、区民市民体育館で趣味としてバスケットボールを楽しんでいるが、私はそこで年齢、性別、国籍の違う多くの友人をつくることができた。海外から来たある友人とは意気投合してスポーツ以外にもいろいろなイベントに出かける間柄になっている。
このようにスポーツ施設は、極限状態で競い合う場、日々の練習の成果を発表する場、健全な精神を育み健康生活を促進する場、多様な交流の場等、さまざまな役割を果たしている。

我が国のスポーツ施設数は、人口減少、少子高齢化に伴い、近年減少傾向にある。スポーツ施設を有効利用し、トップアスリートの強化や競技人口の裾野の維持、拡大を進めていくことが今後の課題の一つになるだろう。

先日、ご縁があり、ある市民体育施設の第三者評価業務に携わる機会をいただいた。
普段施設を利用する側は気付かないことも多いが、施設を運営する側は、地域の住民の要望に応え、安全かつ快適に利用できるよう日々腐心している。
施設で行われている各教室の発表会を催したり、地元出身の世界大会で活躍している中学生を招いたり、オリンピックで活躍した選手を招いたりするのもその一環である。ご興味があればお近くのスポーツ施設に足を運んでみてはいかがだろうか。

次のオリンピックが開催されるのは東京。2020年に向け、スポーツ愛好者として少しでも役にたてるよう、何ができるかを考えていきたい。オリンピックを見てそう考える人も多いのではないだろうか。
勇気づけられるドラマが繰り広げられ、多くの感動をあたえていただいた今大会のように、4年後の東京大会がスポーツの祭典に相応しい素晴らしいものになるよう、縁の下の力持ちとして、おもてなしができるための準備を始めていきたい。
さあ、これから4年後に向けて準備をしようじゃないか!

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